「10 hits combo」シリーズの得点表示の作り方

10 hits comboシリーズの得点表示の作り方を解説します。

10 hits comboシリーズとは、かつてabcの3Rコース別で行われていた連答系のクイズ形式です。
ルールは以下のように変遷しておりますが、「10ポイント以上到達で勝ち抜け」「N回目の誤答はN問休み」の2点は同じです。

10 hits combo (the firstにて実施)
1問正解で+1P、2連答で+2P、3連答で+3P、4連答で即勝ち抜け。

10 hits combo R (the secondにて実施)
1問正解しただけでは得点は入らない。2連答で+2点、3連答で+3P、4連答で即勝ち抜け。

10 hits combo V (the third~the seventhにて実施。ABCではthe thirdまで実施)
1問正解しただけでは得点は入らない。2連答で+1点、3連答で+2P、4連答で+3P、5連答で即勝ち抜け。


abcでは既に行われなくなってしまいましたが、STUでは「10Points Ahead」という類似の形式が現在でも行われております。

なぜ今回この形式を解説するかというと、前々回の「加速型連答」と前回の「加速型n休」を組み合わせることにより、この形式の得点表示を作ることができるからです。

それでは、前々回(加速型連答)の続きから作っていきます。

完成品はこちらです。
※今回は先ほど挙げた3種類の形式全てを収録しました。
ウィンドウ下部のタブで切り替えて下さい。

【作り方】

①加算ポイント記録テーブルの右側に休み数記録テーブルを設ける

加速型連答のシートでは、N~U列に「連答状態記録テーブル」、W~AD列に「加算ポイント記録テーブル」があります。
今回はさらに休みペナルティを導入するため、そのまた更に右側、AF~AM列に「休み数記録テーブル」を設けます。

休み数記録テーブルの作り方は前回の記事の①と同様です。
AF8セルに以下の数式を入力し、AM57セルまでオートフィルします。

=IF(D8="x",$R$4*COUNTIF(D$8:D8,"x"),IF(AF7=0,0,AF7-1))

休み数設定セル(下の画像ではR4に設置)は作ってもいいですが、おそらくほとんどの場合はそこに「1」と入力した場合と同じ設定(=N回目の誤答でN問休み)で行うので、「$R$4*」の部分は削除してもかまいません。



②連答数と休み数を表示させるようにする

前々回の②で、もし5行目(ポイント表示セルの1つ下の行)が「現在の連答数」("N combo"形式)を表示する設定ではなく「次正解で入る得点」("+N"形式)を表示している場合は、連答数表示に書き換えておくことをオススメします。
こちらのほうがルールを変える際にいろいろと融通がきくので。

また、どうせなら、連答数表示セルと同じセルに、休み数を表示させてしまいましょう。連答状態と休み状態は両立することはないからです。

ここでは、前々回の②と「m○n休クイズ(固定型)」の③を参考にします。
D5セルに以下の数式を入力し、K5セルまでオートフィルします。

=IF(OFFSET(N7,$P$4,0)>=1,OFFSET(N7,$P$4,0)&" Combo",IF(OFFSET(AF7,$P$4,0)>=1,OFFSET(AF7,$P$4,0),""))


条件①:連答中かどうか?

OFFSET関数で連答状態記録テーブルを参照し、連答数が1以上ならば「N combo」と表示します。

条件②:休み中かどうか?

OFFSET関数で休み数記録テーブルを参照し、休み数が1以上ならば「N」と表示します。

※本当は英語で「休み」を表す5文字以内の単語があるといいのですが…
forbiddenだと長過ぎるから文字を小さくせざるを得ないし…
かといってleftもなんかしっくり来ない気がします。
何かいい案がありましたら、こちらの記事にコメントをお寄せ下さい。



そうそう、休み中の書式設定も行いましょう。もともとこの得点表示は連答つきm○n×だったので、休み中に灰色になる設定はまだ施していませんでした。
ここではm○n休クイズ(固定型)」の④を参考にします。

D4:K5を選択し、「条件付き書式」から「新しいルール」を選択、以下の数式を入力します。

=OFFSET(AF$7,$P$4,0)>=1

設定は、文字は白、塗りつぶしは灰色に設定します。

③加算ポイント記録テーブルの数式を修正する

初代10hits comboの場合は、暫定連答数がそのまま加算ポイントになるため、特に変更する必要はありませんが、それ以外の場合は、2連答で始めてポイントが入るように設定しなくてはなりません。

以下の数式をW8セルに入力し、AD57セルまでオートフィルします。

10 hits combo Vの場合

=IF(D8="x",0,D8*N7)

前の状態では(N7+1)だったのを、N7に変えただけです。

10 hits combo Rの場合

=IF(N7="x",0,IF(N7=1,2*D8,IF(N7=2,3*D8,IF(N7=3,5*D8,0))))

1問前の時点での連答数をチェックし、1連答状態での正解(=2連答目を成功)なら2点、2連答状態での正解(=3連答目を成功)なら3点、3連答状態での正解(=4連答目を成功)なら5点が入るようにしています。ルール上は「即勝ち抜け」ですが、計算の都合上、+5Pとすることによって、「4連答で勝ち抜け」ということにしています。


コメント

  1. 不在の意を持つabsent
    はいかがでしょうか?
    これに休み数を付与すれば
    7~8文字にはなりますが
    まとめて処理できます。
    (数式で="absent"&休みカウントのセルで対応できるはずです)

    返信削除
  2. コメントありがとうございます。
    absentは確かにいいかもしれませんね。
    ただ、もうすこし字数が少なく、かつ日本人の多くがピンとくるわかりやすい単語があるといいかなぁと思います。

    返信削除
    返信
    1. そうなりますと
      今は亡き児玉清さんもよく「△の方○問のご辛抱」と
      アタック25進行時に言われていたことを踏まえまして
      「待つ」の意を持つ「wait」はいかがでしょう?

      削除
    2. いいですね!
      機会があれば今度それを使ってみようと思います。ありがとうございます。

      削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

基本①:「m○n×クイズ」の得点表示の作り方

参加者の苗字と名前を分離する/選手名を均等な大きさで表示する

勝ち抜け時に順位を表示する